先日、タイのバンコクに研修に行ってきました。
僕は海外は高校以来だったので、たくさんの刺激を受けました。
香港のデザイナーで、今はバンコクでインターンをしているカロさんとの再会、
そしてバンコクのデザイナーのニブさんとの出会いもありました。
一日バンを貸し切っておすすめスポットを案内してくれ、
デザインについて話したり考えたりと、とても充実した研修になりました。

デザイン的に一番感銘を受けたのは、スタンダードバンコクというホテルです。
ホテルのロゴは逆さまになっており、
「全てにおいて、あえてスタンダードと逆のチョイスをする」というブランディング。
カラフル&ポップでありながらしっかりと高級感のある内装で、
これまで泊まったホテルの中で一番テンションが上がりました。


内装は真円の曲線を多用したデザインで、
特注しないと作れないようなパーツばかりでこだわり抜かれていました。
バスローブはオレンジ色。一歩間違うとダサくなりそうですが、
ホテル全体のトンマナを統一することで、おしゃれに見えるようしっかりコントロールしていました。

タイらしさを一番感じたのは、バンコクの3大遺跡の一つであるワットアルン。
高校の修学旅行のときアンコールワットを見て感動したのですが、それを上回ってきました。
現代ではできないような時間と労力とお金をかけて作られた建造物は迫力があります。

装飾は全て陶器でできています。
建造時、当時の王朝としては予算があまりなかったそうで、廃棄する陶器を砕いて埋め込んだりと、
制約の中でクリエイティブを発揮しているなと思いました。
鬼が建物を支えているような意匠がタイらしくてかわいかったです。

美術館やギャラリーにもたくさん足を運びました。
ベストは、DIBバンコクという倉庫を改修した美術館です。
まずとても規模が大きくて、入った瞬間に圧倒されました。
中庭には、石の球のような作品が並んでおり、
誰もがそこで写真を撮っていました。

バンコクでは、このような写真を撮りたくなったり、
体験したくなるようなスポットが数多くありました。
SNSを意識しているなという印象が強かったです。
ただ見るだけでなく、体験するということが本質的な理解を促していました。
建物に入って最初に、「入場者が壁をバットで殴って爆音を出せる展示」があり、尖っているなと思いました。
僕も実際に殴ってみましたが、遠慮してあまり力を込めることができず、小さい音しか出ませんでした。
こういう時は思い切りが大事だなと思います。
爆音が綺麗に出た時は本当に爆音で、広い美術館のどこにいてもかすかに聞こえるほどでした。
こんなことは日本ではあまりできないと思いますし、記憶に残るユニークな展示でした。

他にも、広い面積を贅沢に使ったインスタレーションをたくさんみる事ができました。
特に、役目を終えた寺院の柱がたくさん横たわっている展示は、
本当に長い時間を柱が生きてきたんだなと感じさせる不思議な魅力がありました。
こういった展示は、実際にその場にいないと感じる事ができないので、
これからも海外を訪れた際は美術館を巡りたいと思いました。

ゾウに乗るという貴重な体験もできました。
ゾウに乗りこむと目線が高くて、思っていたより揺れるしで最初はかなり怖かったのですが、
最後の方には安心して揺られていました。
ゾウとゾウ使いという、普段全く関わりのない存在に命を預けるのは不思議な体験でした。

こういった体験は一見デザインとは関係ないように感じますが、
誘導や配慮、記念写真など、体験をデザインするという視点で参考になりました。
ゾウに乗っている時に撮った写真を即座にプリントして額装し、
出口で売っているというスピード感はすごいなと思いました。
移動時間も含めると5泊6日で、とても濃密な研修になりました。
海外に行くのは準備が大変だし、お金もかかるし、トラブルも起きるし疲れるしで、
いろいろありますが、それ以上に体験というリターンがあるので、
総合的にはとてもコスパがいいと思いました。
海外は一生のうちにそう何度も行けるものではないので、
元気なうちに行けるだけいっておきたいです。