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映像ディレクター 渋江 修平 監督|Interview|長崎のブランディングデザイン事務所 DEJIMAGRAPH
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Client Interview

映像ディレクター 渋江 修平 監督

Client Interview

失敗できない関係。

映像ディレクター 渋江 修平 監督
[インタビュー・執筆]
村川マルチノ佑子

図々しいけど、とりあえず相談してみる。

マ :

身内だからやりやすいでしょう、とよく言われます。実際のところ監督はどうですか?

渋 :

やりやすいことのほうが多いです。強いて言えば、ずっと付き合っていくわけだから、ミスれないぞというプレッシャーはあります。

マ :

私も同じです。プライベートでも定期的に会うわけで、お盆やお正月にいい仕事したよね、楽しかったよねって何度も味わえる仕事がしたいです。
監督は、いいと思うポイントがだいたい同じなので話が早いから楽です。それに、1伝えれば10わかってもらえる感じ。だから、お願いをするときには、企画の余白が多い段階で相談しています。
企画の条件や納期がちょっと厳しいなと思う時もとりあえず相談してみたり。そこは身内だからこその図々しさかな。

渋 :

そういうのありますね。
デジマグラフとの仕事では、デザイン部分は結構楽だなぁって思います。例えば、絵の上に文字を乗せるとして「もっと派手にしたい」と言われたときの正解が出せなくてずっとデザイナーとやり取りしていたりするんですけど、そういうのがなくて楽です。

マ :

渋江監督にお願いする案件は、すでにデジマグラフでブランディングをさせてもらっているクライアントさんがほとんどなので、ムービーの画面に文字を入れるならこれだねっていうデザインのルールがすでに整っている事が多いんです。だからスムーズに決まるかも知れません。
私たちも監督との仕事は楽だなというか、わかってもらえる安心感があります。例えばですが、監督は、クライアントの要望やプロジェクトの目標をクリアした上で、監督ならではの演出をつけてくれます。「作品ではなく、仕事。」ということを忘れずにやってくれるから安心して頼めます。その姿勢は私たちも大事にしていることです。

映像ディレクター 渋江 修平 監督
映像ディレクター 渋江 修平 監督

攻めれる案件、楽しい。

マ :

どんなことを期待されて依頼が来ますか?

渋 :

そうですね…面白く味付けしてほしいとか、エクストリームにしたいとか、ぶっ飛ばしてくださいとかもたまにあります。
タフマン(亀梨和也さん出演)は面白く味付けしたものの例になります。企画コンテの時点では、公園でナマハゲとともにタレントが踊るというものだったんですが、オフィスに乗り込んで「疲れた子はいねが~!」とサラリーマンを担ぐという、ナマハゲをより活かした演出にしました。

マ :

そういう依頼のされ方、わかる気がします。いつも期待を上回るいいものや、変なものを提案してもらえるからこそ、余白のある状態で相談しないともったいないと思っています。
ただ、アート方向もアイデアが溜まっているので、出しどころがあると良いなと思っています。

マ :

トミーヒルフィガー「15秒ランウェイ」とか、大原櫻子さんのMVとか、おしゃれでしたよね。
監督のカラーと言えば「ちょっと不謹慎」な視聴感かな。江戸川乱歩シリーズとか、自然に変態感を織り込んでありますよね。「見てはいけないものを見てしまった」気持ちになる映像ものとか上手いなぁと思います。あと、割とフィジカルですよね?
ゾワッとしたりスカッとしたり、生理的なところで反応できます。
監督自身はどういう気持ちでやってるんですか?

渋 :

できるだけ見たことないものを見せたいと思って作っている中でそういう表現にたどり着いている気がします。
それと、父が若干シュール&ワイルドなので、兄弟含めそのフィジカルを少し受け継いでいるかもしれません。

映像ディレクター 渋江 修平 監督
映像ディレクター 渋江 修平 監督

長崎での撮影の思い出。

マ :

この1年半でいろいろな案件を一緒にやってきましたが、印象に残った撮影時の想い出はありますか?

渋 :

崎永海運さんの企業CMです。本当に社員の方々がすごかったというか・・・。
海辺で働いている方ってかっこいいんですよね。ヘアメイクもしてないのに皆さん俳優みたいに素敵で。船も使わせていただいて、迫力ある映像が撮影できました。
蛍光灯で電話してたりとか、普通ありえないことがちょいちょい盛り込めているのも楽しくなりました。全身金色になっていただいたりもしましたし、フック多めに作りました。

マ :

寒い中でずぶ濡れになっていただいた方もいましたし、夜遅くまで協力していただきましたよね。台詞は、すべて声優さんに後から入れていただいてますが、初めての試みだったので本当にうまくいくのかとやり取りを繰り返しましたね。

渋 :

そうでしたね。でも、すごくうまくいきましたね。
素麺のムービーも思い出に残ったことがあって。撮影の前日のリハーサルで、3人の出演者の方にダンスへの要望をしたところ、揃って「ありがとうございます!」って元気よく言ってくれたんですよ。ちょっと照れましたね。つんくってこんな気持ちなのかって思いました。

マ :

そこ?!(笑)でもほんと頑張ってくださいましたよね。振り付けの先生も、毎日ラインで動画をやりとりして仕上がりをチェックしてくださっていました。撮影終了時には、そのままスポーツ飲料のCMになりそうな爽やかな涙がありましたね。

渋 :

羽山さんもいい味出していますよね。素麺職人役で素麺を延ばしてもらいましたが、このシーン結構気に入ってるんですよ。

マ :

監督はいい絵がとれてる時、モニターを観てニコニコしてますよね。羽山が素麺職人役をした時は、ニコニコ通り越して声を出して笑っていましたけど。

渋 :

(笑)

マ :

歌をスタッフが歌っていたりと意外に手作りなところも多かったですが、その分、ギリギリまで歌詞も検討できたしリテイクもお願いしやすくて、こだわれたから良かったです。

渋 :

そうでした。衣装も可愛かったですね。ちゃんとデザイナーさんにデザインして作っていただいたという。全然変わりますよね。

映像ディレクター 渋江 修平 監督 映像ディレクター 渋江 修平 監督

ナレーションをそのまま絵にしたかんじ。

マ :

トマトは「ぶっとばしてほしい系」の依頼なのですが、実は言葉だけ抜き出したらとても真面目なコンテです。クライアントさんのご依頼内容が「トマトのセールスポイントを全部入れてほしい」とシンプルでした。余すことなく盛り込んだコンテにしました。

渋 :

演出は、ナレーションをそのまま絵にした感じです。

マ :

イメージは、味皇※で!ってお願いしてはみたものの、漫画の世界の話だし難しいだろうなぁ、でも監督ならなんとかしてくれるだろうなぁと。いつかやってみたかったことなので、かたちになってとても嬉しかったです。
※味皇…美味しいものを食べて大げさに感動する『ミスター味っ子』の登場人物

渋 :

トマトを通して、主演の片岡さんの魅力も余すとこなく伝えられたかなと思います。爆走してるシーン、実は走っていなくて、トラックに乗って上半身だけで疾走感を出してもらっています。片岡さんにしかお願いできないような撮影でした。あと、キャンバスに顔を突っ込んだシーンが撮れた時は、長崎に来てよかったと思いました。

マ :

あのキャンバス、すごく良くできてましたよね。監督の演出は、アイデアがシンプルで強い分、道具が大変なときがあります。直近の別の撮影では、検索窓をアナログで作りました。うちのデザイナーがめちゃめちゃ疲れていました。でも、いい思い出になったみたいです。

映像ディレクター 渋江 修平 監督

最後まで見れるかどうか。

マ :

読者を代表して(笑)、監督の企画方法を聞いてみようかな。

渋 :

そうですね…1回、関係ありそうなキーワードを全部検索しますね。世の中にどういうかたちで認識されているのかを調べるためです。この時代ならではかもしれませんね。そのあとで、自分のネタ帳(デジタル)を見て‥行ったり来たりです。今ざっと見るだけで300以上あります。
普通に生活している時に思いつくことが多いので、iPhoneのメモにいれて、あとでPCにまとめるというか。
あ…。今ちょっと見てみたんですけど、「野良ジョーンズ」というメモがありました…なんの案件に使えるのかという感じですけど。

マ :

一番大事にしていることはなんですか?

渋 :

シンプルに、最後まで見れるかどうかです。それを一番気にしています。

マ :

監督はホントに、どんどん切っていきますもんね。結果、必要なところしかない映像ができあがるから体感速度の速いものになって、あっという間に観終わる感覚があります。とてもCM的な考えだと思われる方もいるかもしれないけど、結局、ドラマも映画も、最後まで観てもらわないといけないことに変わりはありません。

渋 :

それを考えてないなぁと思う映像が結構あると思ってて。「雰囲気」の繰り返しになってしまってるものって多いじゃないですか。

マ :

出演者のファンか、監督のファンかしか観れなそうなものでしょうか。アイドルのMVとかならいいかもですね。

渋 :

はい。だから展開をつけることを心がけてます。あと「カメラに向かってギャグをやりまーす!」みたいなことをやらないようにも気をつけていますね。変顔で笑わせるとか苦手です。

マ :

逆に、あまり大事じゃないかなと思うことってありますか?

渋 :

まともかどうかですかね。あと、みんなが意見を言わなくてもいいかなと思います。何か言わなきゃ!っていう気持ちで、頑張って修正点を探したり意見を言っても、それって「なにか言わなきゃいけない」が先に立っていることで、結構どうでもいいことだったりします。マルチノさんなんかあります?

マ :

予算感かなあ。ムービーと言うとものすごく予算がないと無理と思われることもあるけれど、そういうときこそ企画で突破しようと思います。

渋 :

制限って考えるガソリンになりますよね。タレントだからできることもあるけど、タレントだとできないこともあると思います。

映像ディレクター 渋江 修平 監督

ゴルフ関連、スーツ関連の方はぜひご連絡を。

マ :

今後やりたいことや、CMでやってみたい業種はありますか?

渋 :

尾上松也さん出演の「Paravi」のCMのような、ドラマCMぽいのは今後もやっていきたいと思います。業種でやってみたいのはゴルフ関連とスーツブランドですかね。あと、帰省時にパチンコ屋さんのCMをみかけるのですが、どげんかせんといかんとはなりますね。

マ :

めちゃめちゃピンポイントですね。このインタビューを読んでくださった方に、関係者の方がいらっしゃるといいなぁ。是非ご連絡いただければとおもいます。
ところで、九州には帰ってこないの?こっちでやらないの?って聞かれませんか?

渋 :

聞かれます。九州でやりたいですね。ただ、今はまだ早いと思っています。遠方からでも声をかけていただけるようにもっと力をつけなきゃいけないなって思ってます。

マ :

それは、もう大丈夫な気がします。監督と仕事がしたいとか、紹介して欲しいとかって言われることがよくありますよ。
最近は連ドラの監督も担当されていて観るのが楽しみになっています。「武士スタント逢坂くん!」「あせとせっけん」面白かったです。どう考えても監督だな、って思いました。2023年秋スタートの「パリピ孔明」も楽しみにしています。キャストが尖ってるって話題になってるけど、監督が一番尖ってると思います。
これからもよろしくお願いします。

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